白雪さんと7人の兄弟

学校に着くと、たくさんの子達が挨拶をしてくれた。私は無理やり笑顔を作って、それらを返した。

どうしたの?元気ないね。と、よく話しかけてくれるこの1人が私に向かって尋ねた。

どうしようか、伝えるべきだろうか。

私は意を決して、一ヶ月後のことを正直に話した。

「…つまり、妃奈は養子になるが故に、転校ってこと?」

「…うん、まぁそういうこと。」

「妃奈はさ、それで納得してるの?あたらしい家族のことだとか、学校が変わっちゃうことだとか」

核心を突いた質問をされ、私は息が出来なくなるかと思った。そう、それなんだ。新しい家族が出来るのは確かに嬉しいこと。でも、本当に家族になれるのかは分からない。