白雪さんと7人の兄弟

唯一の血縁者である小鳥さんが私を引き取ることは当たり前のことであるし、それを断る理由もない。
ただ、私の心の中で引っかかるのは、残された可愛い私の妹達と自堕落な親友のことだった。

「…断る理由はない、ですけど…その、」

「まぁ、嬉しいわ。何か気がかりなことでも?」

「…私がいなくなったあと、別館Bにいるあの子達は大丈夫でしょうか…ねえ、園長先生。」

私がおずおずと園長先生を見ると、園長先生は目を細めて言った。

「リセが次のリーダーになる。…昨日、リセに今日のことの伝言を伝えてもらう時に言われたよ。"妃奈が幸せになれる最善の道を与えてやれ。そのためなら自分はなんだってする"とね。」

「…リセ…。」

あの自堕落でいつも適当なリセがそんなこと言うなんて。あんなちゃらんぽらんなのに、本当はしっかりと妹達のことを考えていただなんて…。