白雪さんと7人の兄弟

目の前の女性のことを、私は綺麗な人だと思った。
年は恐らく40代から50代ほどだとは思うけれどそれを感じさせない、凛とした雰囲気。
初めて会うはずなのにどこか懐かしい気がした。

「あぁ、説明していなかったね。こちらは白雪さんだよ。」

「は、はじめまして！」

急いでぺこり、とお辞儀をすると白雪さんはクスクスと笑っていた。

「初めてなんかじゃないわよ、妃奈ちゃん。10年…もっと前から、貴女とは会ったことがあるの。」

「妃奈ちゃん。白雪さんは君のお母さんの妹さんだ。…つまり君の叔母。血縁者だよ。」

「まぁ、ここに預けてから貴女には会っていなかったし、忘れていても仕方のないことね。改めまして…白雪小鳥です。貴女のお母さんはお姉ちゃんなの。今日はね、貴女を引き取りたいと思って、ここに来たのよ。」

白雪さん…いや、小鳥さんは私を見てにっこりも微笑んだ。