黒くなれない白。




はいっ!
と言って彼女が
私の目の前に写真を見せた。



ドキッ

ーー…え?なに?

ていうか…


「カメラの方に向いてないね…」


「まあね、嫌らしくて」


でも、此方に視点を向けていなくとも
私は知っている彼だと気付かされた


何故か写真の彼を見ると

嬉しくなり頬が緩む

「私、やっぱり知ってる この人」


「会う?…会いたい?」


「よければ」



彼女は快く、

「じゃあちょっと今日聞いてみる」