…っ、明らかに嫌な顔しちゃってないか自分? 焦って目を逸らす。胸の中がざわつく。目があっただけなのに。 「ちょっと浅見、その問題じゃなくてあっちのだよ」 「あ、そっちすか‼︎」 クラスの雰囲気が和らぐ。私はまた先生の方を見た。いつも通り。 はあ、早く授業終わらないかな。 そして、女子がやたらにやつく数学の授業が低いチャイムの音と共に終わった。