音君(オトキミ)




一週間後。

高橋に誘われて、地元の音楽専門学校のオープンキャンパスに来ていた。


出迎えてくれる学校の生徒さんや、先生方が温かくて少しほっとしていた。


オープンキャンパスには、たくさんの高校生が来ていて人波に飲み込まれそうだった。



最初に学校の説明を受けて、カードに名前を書いたりしていた。

「高橋はどの授業受けるの?」

「え?俺はダンスかな。将来ダンサーになりたいんだ。」

「ふぅーん。」


と話していると、ひとりの先生が話しかけてきた。