コワレモノ―人類最後の革命―

「らしくないな」

いつの間にか、隣に黒田がいた。

「ちょっと、急に来たらびっくりするじゃん」
「夢壊しの対象に同情するなんて、どうしたんだ?」
「私もモデル目指してたってこと、知ってるでしょ?」
「…俺、学校休んでたから知らないけど…」
「あ、そっか…」

全てを聞くと、黒田はスマホを取り出した。

「何してんの?」
「アイツのこと調べるなら、この情報くらいは知っとけよ。ほら、これ」

黒田がスマホを手渡す。その画面は、とあるBBS、つまりはネット上の掲示板だった。

「えっ…」
「こういうことだ。だから、ブログを止めたんだろ」
「なるほど…」

ますます、茉湖本人に話をする必要がありそうだった。だが、チャイムは人の事情というものを一切気にせずに鳴り響く。

「起立。礼」

そのまま、放課後を迎えた。皆が教室で話す中、茉湖は慌ただしく準備をして、これまた足早に教室を去って行った。

今だ。直感的に、私は思った。そしてその思いが、私の足を茉湖と同じ速度で動かした。

「あ…」

茉湖は、校門の前のタクシー乗り場でタクシーに乗った。私もすぐ後ろのタクシーに乗り、運転手さんに言う。

「前の車、追って下さい」

こんなドラマみたいなセリフをまさか言うことになるなんて。焦る気持ちの中、ちょっとだけ笑えた。