コワレモノ―人類最後の革命―

私は、入院中はずっとパソコンばかりいじっていた。

別に私がネット中毒だとかアニメオタクというわけではない。平日の昼間、やることがそれくらいしかなかったのだ。テレビもあまり興味のない内容ばかりだったし、もともと読書はそこまで好きではない。

そのおかげか、私はパソコンについての知識をある程度得ることができた。当然、ハッキングについての内容も少しは。

「よし…」

その甲斐あってか、どうにか先生のパソコンに侵入する準備は出来た。あとは一つ一つ「壁」を壊していけば、ハッキングすることができる…はずだった。

「ん…?」

私のパソコンの画面には「そう簡単には行かせませんよ」との文字が。その後すぐに画面が切り替わった。

「これで勝負です」

画面は…オセロの盤面に切り替わっていた。左右には黒い余白があり、それぞれの余白にはコメントが書き込めるようになっている。そしてその右側には、才夏のコメントが書かれていた。

「ただ純粋にハッキングをするだけじゃつまらないので、こういう対決もしましょう。あなたが勝てば、先生のパソコンへの侵入を許可します」

神にでもなったつもりなのか。私は才夏に対して、激しい怒りを覚えた。恐らく四肢を奪われたということがなかったとしても、恐らく同じように憤っていただろう。

でも、今はその感情を押さえないといけない。オセロで勝たないと、夢壊しができない。

「先攻は私がもらいますね」

才夏が一方的にゲームを進めていく。どこかで歯止めをかけることも重要だとは分かっているが、今は才夏のペースについて行くしかなかった。