えーと、走って…、走ってからどうなった?記憶がない。というか、チェンジしたからわかるはずがない!
「桜空?」
「あっ、はい!!」
「1+1は?」
「2!」
「…よし。大丈夫だな(笑)!」
「あは、は…。」
「でさ、本題。」
「ん?」
「…その。付き合ってくれてすっげー嬉しい。だけど、」
「え、付き合ってくれて?」
…ヒロヤがチェンジしたあいだになにがあった?
まさか、ヒロヤがコクったの?
え。なに?
「…そう、付き合ったんだ。俺たち…。それでさ、まぁ理由?というかなんか聞いときたいなあ、っと。」
「り、理由…」
「やっぱ、普通に好きだからだよな?ごめんな、責めるように聞いて。」
「あ、いや、全然…。」
「でも、これだけは聞きたい。俺のこと、思い出してくれたのか?」
「思い出す…って?」
「…好きなんだろ…その、俺のこと。」
…ドキドキ
高鳴る胸は初恋した、あの、時から変わらない。
そう。私…、宮本君のこと、
「好き。」
「…っ!あ。えっ、そうだよな、はは!」
照れくさいように笑う宮本君に私はそれ以上の赤い顔に染まる。
「…じゃあ、思い出してないんだ…。だけど、また、好きになってくれた。」
嬉しそうだけど、少し悲しげに笑う宮本君。
「……どういうこと?」
「…いや、いいんだ。桜空は知らなくていい。」
「でも。」
「知らなくていいんだ!」
「…っ!」
怒鳴る宮本君に驚いた私は「ごめんっ」と、咄嗟に謝る。
「いや、こっちこそごめん!」
……沈黙だ。
静かすぎる、静かな街中の静かな…沈黙だ。
「……私達、付き合ってるんだよね。」
「そうだな…。」
「なら、教えてよ。」
「…………。」
「どうして?気になるよ。」
「…あぁ。思い出すっていうのは、その、前に話したことがあって、それのことだよ。」
「前に?」
「うん。よし、これで話は終わりだ!」
「えー。」
「それ以上言うと口塞ぐよ?(笑)」
…ドキ。
「…ごめん、」
「ありがと。まぁでも、塞ぎたいなぁ」
「え?」
「ふっ」と笑うと顔を近づけて、
「…っ!」


