『きみの感性は 愛しあうために
創られたんだね。』


初めて同じ気持ちになれた日に、水月先輩は嬉しそうにそう呟いていた。


その言葉の意味は今でも頭の中をグルグル回って、私を苦しめる。


だって…先輩は………。


「…何を考えてるの?」


二人の体温で暖まりはじめた布団をそっとめくりながら、せっかく隠した顔を簡単に晒してしまう。


「僕以外の他のことを考えるのは、いただけないな。だめだよ…よそ見しちゃ…」



『…じゃないと、食べちゃうよ。』



近くなった距離を感じた瞬間、耳に感じる先輩の吐息。吐き出すように囁く、低い声。


思わずビクッと体が反応すると、それを楽しむように背中から首筋まで、触れるか触れないか…的確な距離を保って先輩の手がシャツの中に隠された肌を滑っていく。


もう既に、極限まで研ぎ澄まされた感覚。


時折聞こえてくる、私の名前を呼ぶ声に、全感情を持っていかれる。


不安も、恐怖も、愛しさも…何もかも。