不思議な6人組

バサバサと動くつけまつげがうっとしい。
それに、語尾をのばす伸ばさないにしろそのしゃべり方が陽と樹にそっくりで苛立ちが増す。
同じしゃべり方をしなくてもいいと思うのだが。
そんなに、構ってほしいのだろうか?

 「てか何かしゃべればー?」

 「びっびって声が出せねんじゃねぇー」

ギャハハハと甲高く笑うギャルども。
耳障りだ。
私がブサイクだろうが黙っていようが関係ないだろうに。
このめんどくさい状況をどうしよう。
逃げ出すにも扉は塞がれているし。

 「奈桜ちゃんー?いるー?」
陽が女子トイレの扉をどんどんたたき、あろうことか中に向かって声をかけてきた。