少女たち


ある日の日曜日。
とある問題が発生しました。


「バースデーケーキ、ありますか?」




お店に入ってきたのは今日はコンビニには見えなかった彼の姿。



扉というガラスを超えて目の前に居たのだ。




「あ、のーーーー?」




「え、あっ、はい!バースデーケーキですね!」






「なんか板チョコみたいなやつに名前書くのできます?」




えっ!キュンポイント!



なに?板チョコ?!
可愛すぎる!!!!!!

私今ここで爆発しそうです。





にこにことした表情で質問を繰り返される。





動揺してしまって焦る。







「かっ、かしこまりました」







注文を受けてから息を飲んだ。






すごくドキドキした。






ふ、と思い出した。






彼女にケーキなのかな、って。







関係ない。私はみてるだけでって、思うけど




頼まれた名前が完全に女の子で




どうしても気になって仕方がなくて、







「彼女さんお誕生日なんですか?」






名前を書きながら質問した。



って私何聞いてるんだろう…!!!!



口が勝手にっ!ってくらい動揺してたのに彼は










少し照れた表情で





「あ、いや妹です。ちょっと喧嘩しちゃったから、せっかくの誕生日だし仲直りをかねて」






あっさり教えてくれた彼の考えはすごく大人で



ふっ、って頭をかきながら笑った時に見えた八重歯がとてつもなく可愛くて…




好きよりもっと、









だいすきになる。