"優弥って南のこと好きなの?"

聞きたかった 。

でも 聞けるわけないじゃん。

優弥って顔に出やすいから

そんなわけないじゃん とかいいつつ 顔赤かったら もっともっと辛くなる。

わかってる。 片想いってことくらい。

前みたいに両想いになりたい … なんて過去の事思い返して。

今のままでいいんだ。

片想いでいい。

話せるだけで十分。

… そう、優弥は優弥 私は私。

優弥が誰のことを好きであろうと 私には関係ないんだもんね …

「おーい、怜菜 ?」

「あれ… 蘭?」

「ちょっとー、今日ぼーっとし過ぎじゃないの?理科終わったけど」

「え、うそ」

「ほーんと。早く行くよー。」

「うん、ごめんごめん」

立ち上がって椅子をあげて蘭の後についていく。

でも優弥のことがぐるぐるぐるぐる …

今日はだめだ、諦めた。 授業はいいや …

集中できそうにない。

「なになに、今日怜菜やけに静か。」

「んー、悩み事?かな。」

「怜菜に悩み事?珍しいね」

「なんか今日はだめだ、集中できない。」

「またそんな日もあるでしょ。次で授業終わりだしね。」

蘭は無理に聞いてこない。

そこが一緒にいて疲れないし 話したい時に話せるし。

やっぱ蘭は私をわかってくれてる。

「うん、次 … 学活だっけ?」

「そうそう、確か二学期の宿泊体験学習についてだった気がする」

「あー、森川か …」

私達の学校では、一年生の時に二泊三日で森川 ってところに宿泊体験学習にいくの。

まあその名の通り森に囲まれてて 近くに川があって。

楽しみだな…