「うるさいな!優姫も!おじさん二人は黙ってろよ!」
「なんだとー?このおぼっちゃまがーっ、だが優姫はお前より大人だなっ!」
だよねー。私の方が大人だもんねー。
「だよな!それにお前におじさん呼ばわりされる覚えはねーよ。新八はともかく、この俺はな!」
「てめぇ!裏切るのか左之!」
「よさんか三人共!」
「口さがない人ばかりで申し訳ありません。どうか怖がらないでくださいね。さ、そこを閉めて座ってください。」
「私は新選組局長、近藤勇。で、こっちが総長の山南くん。でこっちのトシ…いや、土方歳三は副長を務めていて…」
「近藤さん!なんでこいつにいろいろ教えてやってんだよ!」
「ん?なにかまずいか?」
「これから先議する奴に自己紹介は無いんじゃない?」
「まぁそうゆうとこが近藤さんらしいっちゃらしいんだけどよ!」
私たちの言葉に渋い顔をする近藤さん。
かわいそう。
咳払いをして話しだした。
「さて、本題に入ろうか。では夕べの話を改めて聞かせてもらおうか、斎藤君。」
「…夕べ、失敗した奴らが市中にて不定浪士と遭遇。斬り合いになりましたが、我々が処理しました。その折、この者に目撃されました。」
「私、何も見てません!」
「ほんとに?」
「見てません!」
「ならいいんだけど。」
うそ。じゃあ何を見て何を見てないのかな。
