数日後の朝のこと。


稽古を終えて千鶴の部屋の前を通ろうとする優姫がふと千鶴の小窓を見ると
そこから千鶴が顔を出していた。


「寒っ…。それにしてもいつになったら父様探しに行けるんだろう。もしかしたらこのまま私、ずっと幽閉されてしまうんじゃ」

「それは君の心がけ次第なんじゃないかな。」

「ふぇ!?ど、どうして沖田さんが?!」

「あれ?気づいてなかったとか?この時間帯は僕が君の監視役なんだけどなぁ。」

「も、もしかして私の独り言も全部…?」

「ん?」


にっこりと笑った沖田の顔を見て千鶴はがっくりと肩をおとした。