中3になって先生が
どこかにいっちゃうと知って、

放課後、教室で

「先生…寂しいです」

と言った。
先生は

「また会えます」

と返してきた。また会えるなんて
運命じゃないんだからって思った。

「先生、私先生のことが」

「それ以上はだめです」

…先生…そうだよね

「すみません、答えられなくて
でも私はあなたが成長してくれて
とても嬉しく思っていますよ」

想いが伝えられなくて
胸が痛くて
いつのまにか泣いていた

「泣かないでください」

「ごめんなさ…いっ…
失礼します…っ」

そういって私は教室からでていき、
走った
なにもかも終わってしまったと
でも後悔はしてない

「咲良!!」

ドクン、と胸が脈うった

「せ、せんせい?」

「あ…すいません…
高校でも頑張ってくださいね
先生としても…結城新汰としても、
ずっと応援してます」

「先生、それって…!!」

しーっと人差し指を口元にあて
微笑んでくれた

「はい、わかりました
ありがとうございます」

ぺこり、とお辞儀して
廊下を歩き進んだ
後ろは振り向かない
前をみる!!

と決めた。