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『 ふぁぁ…よく寝たなぁ…… 』

目を覚ました少女、星香 知音(セイカ チネ)は、新品のかわいい桜夏(オウカ)高校の制服に着替えた。そしてカバンを持ち、隣の部屋をノックした。

『おはよう、蓮夏(レンカ)。』

「あ、姉貴。おはよう。」

『蓮夏は、今日も生徒会だよね?』

「うん。今日は入学式の準備があるから、行かないと。」

『分かった。朝ご飯とお弁当作っとくね。』

「了解。」

そしてドアを閉めると、パタパタとスリッパを鳴らしながら1階に降りていった。きちんと身だしなみを整え、朝ごはんとお弁当をいっぺんに作る。これが知音 にとっては当たり前のことだった。


『いただきます!』

1階に降りてきた弟、蓮夏と朝ご飯を食べ、歯みがきをしているとチャイムが鳴った。

『えっ、嘘!もうこんな時間?行くよ!蓮夏!!!』

「うん。」

ガチャっと鍵を開けると、そこには幼馴染みの

水音 星音 (ミズオト ホシネ)とその妹、水音 彩音 (ミズオト アヤネ)がいた。

『おはよう、星音、彩音!』

『おはよう。知音♪』

そんな挨拶を交わし、小さい頃からの習慣である、真向かいにある知音と蓮夏のおじいちゃんとおばあちゃんの家に向かった。

『おはよう、おばあちゃん。』

『あらあら、誰かと思ったら知音ちゃんたちだったのね。』

『ごめんね、おばあちゃん。洗濯物はないんだけど、お皿が洗えなかったの。』

『いいのよ。さぁ、知音ちゃんと星音ちゃんは今日から高校生でしょ。花の高校生活を楽しんでおいで。蓮夏と彩音ちゃんは、白夏(ハッカ)中学の入学式でしょう?新しい1年生に楽しんでもらうように、頑張ってね。』

『はい。』

『はい、おばあちゃん、家の鍵。』

『はい。ありがとう。』

『気を付けてね。』

『行ってきます。』

『行ってらっしゃい。』