「夏の思い出!結希ちゃん、意外と大胆だね」


えっ!?

マスターの一言に、トロンとしていた私の意識がハッキリ戻った。

マスターの顔をみると、ニヤニヤ。

「っ・・・言い方、変でした!?」

「いや、変も何も『アバンチュール』的な?」

「・・・違います!!」


完全に勘違いされてる!

「マスター、違いますよ!私はただ霧澤さんとお祭りに行ったり、夏らしい事をしたいだけです!」


「会長とこのくそ暑いのに、わざわざ人混みの中に・・・?」


その言い方をされると、

眉間のシワを寄せまくって、不機嫌オーラMAXの霧澤さんが、思い浮かんだ。