でも……どうやって協力すればいいのだろう。
「ちさきさん。」
んー……私一人暮らしだから、家にあげてもいいんだけど……
「ちさきさん?」
でも……見知らぬ男の人を家にあげるのはちょっと……
「ちさきさん!」
というか、この人家の場所とかは分かるのかな。
「ちーさーきーさん!」
ハッっと気づくと彼の顔が私の顔の前にあった。
「あ。すいません。色々考えてました。」
「……………………」
あれ……また黙ってしまった。
「ちさきさんは、僕の事、分かりますか?」
彼はチワワのようなクリクリとした目で私を見て言った。
「……すいません…分かりません。」
とは言ったが、私は心の何処かで逢った事がある、と感じていた。
「そう……ですよね。」
彼は、どうしたら良いのか分からない、と考えている様子だった。
「家は、分かりますか?」
恐る恐る聞いてみる
「えっと……」
彼は困った様子だ。
家も分からないのか。
「多分……この辺だとは思うんですが。」
どうしたらよいのだろう。
困ったな。
取り敢えず私の部屋に連れて行こう。
ー不思議な男の子に出逢ったあの不思議な日は、目が痛いくらいに晴れた青空だったー