振りほどこうとしても力が強くてふりほどけない。 だんだんと怖くなって体が震え出した。 何か言いたいのに声が出ない。 「ちょっと。 姫華に気安く触らないでくれる?」 美沙が男子の腕を掴み、 睨んでいた。 美沙は美人だけあって、 睨むとすごく怖い。 でもその男子はビクともせず、 「こいつ、借りるから。」 それだけ言って 私の手を引っ張り、校舎裏へと連れて行かれた。