ふたりぼっちのクリスマス

看護師さんが病室に入ってきた。

「準備はお済みになりましたか?」

「はい」

「じゃぁ、行こうか」

看護師さんと先生にお別れをして、車がある駐車場へと向かう。

その間に、一つだけ、直樹に質問をしてみた。

「ねぇ……サンタさんっていると思う?」

「唐突だな…」

「私は……いると思う」

優しい笑顔でこちらをみて笑ってくれる直樹。

そんな直樹に愛しさが込み上げてくる。

「どうして?」

ひとつは……

「サンタさんが病気を治してくれたからよ」

そして、サンタさんはもう一つ、プレゼントをくれた。

「あなたもサンタさんのプレゼントね……」

小さな声で呟いて、お腹をさすると、直樹は不思議そうに首を傾げた。

「え?今なんて?」

「何でもない」

今までの厳かなふたりぼっちのクリスマスとはお別れよ。

私達の間に、新しい命が生まれだのだから。