「誰もいないのかー?んじゃ、一番多い綱引きから選抜してやる」 ドヤ顔で言うことじゃありませんよ、先生。 そんなドヤ顔にきっと嫌な予感がしたのは、私だけだろう。 「400mに中村な」 ほら、やっぱりそうなる。 どうせ実行委員だからとか、言うんでしょ。 「中村は去年も綱引きだったからな。今年は違う事に挑戦してみろ」 「え、あ……はい」 自分が、想像していたのと違っていた事に正直に驚いた。