夏目くんが、凛ちゃんを好きだって事も忘れてない……。


お願いだから、ほっといてよ……。


これ以上、傷つきたくないの。


「話す事は、何も無いからですッ…」


「俺は―……」


「中村さんってさ、体育祭の実行委員は初めて?」


夏目くんの声を遮ったのは、小林くんだった。


私達のただならぬ雰囲気を感じとってくれたんだろう。


「あ、うん。初めてだよ」