「じゃあ、行こうか」 「うん。またね、まーちゃん」 「じゃあね、このみ」 まーちゃんと別れ、小林くんと教室を出る。 小林くんの隣を歩くなんて初めてな私は、勿論緊張する。 普段男子と関わることが無かったからかもしれないけど。 やっぱり小林くんは人気で、廊下を歩いてるだけなのに女子からの視線を集める。 その視線は、私にはチクチクと刺さる。 「中村さん、緊張してる?」 「え?何で…?」 「ずっと、下を向いてるから」