そう思うと、胸がキューっと締め付けられる。 起こさないように、夏目くんの近くへと小走りで近付く。 「夏目くん?」 「…………」 どうやら爆睡のようだ。 安定した寝息が微かに聞こえる。 「夏目くん、夏目くん」 夏目くんの顔の前で手を振ってみる。 けれど、起きる気配は全く無い。 「夏目くん、夏目くん、夏目くん」 何時もは2回呼ぶだけで怒られるのに、3回呼んでも怒られない。