きっとさっき見た赤い顔も気のせいなんだ。


一週間ぶりに会った夏目くんが刺激が強すぎたに違いない。


「だ、だよね。それじゃあ、また明日ね」


少し、寂しい気持ちを抑え夏目くんに背を向ける。


すると、背後から足音が響く。


キュッキュッと、古びた廊下を歩く音。


……夏目くんの馬鹿。