触れている指が左右に動いて、唇をなぞる。 「答えてって言ってるでしょ」 ドクンドクンっと心臓がうるさい。 頬も熱くて、なにも考える事が出来なくなってる。 言葉なんて発せられない代わりに、首を左右に振る。 「なら、誰が好きなの?」 「・・・分かってるくせに、意地悪しないでよッ」