そう思ってるのに、逃げる事が出来ない。 心の隅で夏目くんに会えて喜ぶ自分が居たから。 自然と日誌を握る手に力がこもる。 「このみちゃんも今帰り?」 「あ、うん。日誌を持っていく途中だったんだ」 緊張でうまく話せない。 「あ、ごめんね!最近淳に会いに来ないから、気になってて」 「っ!」 今、一番触れられたくない話題だった。