握られている手から、私の熱が伝わってしまいそうな気がする。


ううん、きっと伝わっている。


このうるさい、心臓の音さえも。


するとピタッと小林くんが足を止めた。


「あ、中村さん。このお店入っていい?」


そういって小林くんが足を止めたのは、クマのグッズばかり売っているお店。


……小林くんこう言うのが好きなんだ。