「中村さん、明日予定ある?」


そう言われたのは、別れ際だった。


「明日は特に無いけど....」


「じゃあ、俺と出かけない?」


「……え?」


あまりにも急な言葉に、おもわず小林くんの顔を見詰める。


照れ臭そうに、だけど真剣な顔で小林くんも私を見つめ返す。


「明日、学校近くの駅に10時に集合ね」


そういう時、紙切れを私の手のひらに乗せてきた道を引き返して行く。