行き場を無くした熱が身体中を駆け巡る。


やっぱり、好きだな・・・。


他には何も思えなくなるぐらいに、好き。


今はこの言葉しか思い付かないぐらいに。


夏目くんの顔をチラっと見ると、そこにはいつもと変わらない表情の夏目くんがいる。


やっぱりドキドキするのも、緊張してしまうのも、私だけなのだと痛感する。


「あ、あの、夏目くん・・・」


とうとう我慢の限界が来た私は、思わずたち止まる。