思わずその姿に見入っていると、手にぎゅっと力強い力を感じた。


「いつまで見てるの?」


ムスッとしたような夏目くんが、不機嫌そうに顔を逸らした。


どうして怒ってるんだろう・・・・・。


でも、今はそれどころではない。


「な、夏目くん、手が・・・」


「俺の手じゃ不満?」


「そういう訳じゃないけど・・・」


「じゃないけど?」


「嬉しすぎて、私、死んじゃうよッ」


自分でも何言ってるんだろうって、思ってしまった。


だけど、握られてる手から伝わる夏目くんの熱が、恥ずかしくて可笑しくなってしまいそう。


「あのさ・・・、そういう無意識なところに俺は死にそうだよ」