「どうせ、アイツのことでしょ?」


そう言ってまーちゃんは、中庭を指した。


なにかと思い、その先に視線を移すと、夏目くんがいた。


「やっぱり、まーちゃんには敵わないね」


まーちゃんはいつも、私が何も言わなくてもわかってしまう。


だから、いつもさりげなく気遣ってくれている。


そういうところが、私はだいすきなんだ。