自分から話があるって言ったのに情けない。 「中村さん、話って?」 先に沈黙を破ったのは、小林くん。 こういう時の小林くんの優しさは、胸が苦しくなってしまう。 「あ、あのっ……」 声が震え出す。 きっと小林くんは私が言おうとしているのか分かっているんだ。 だから、何も言わずに聞いてくれている。 「小林くんはっ、優しくて……暖かくてッ。いつも辛い時は、いっ、しょに居てくれてッゥ……」