「な、つめくん」 こういう風に夏目くんは、いとも簡単に私の心臓を高鳴らせる。 ドクンドクンと心臓がうるさい。 そういう事さえ隠すのに必死な私とは違って夏目くんは何時も余裕そうな顔をする。 ほんとうにズルい。 いつも私ばっかりで、悔しい。 やっぱり、適わない。 ───夏目くん、やっぱり好きです。 答えはもう、出ていたんだ。