前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー

「うそでしょーーっ!!
でも!!でもでもでもっ(笑)
こんなのばっか集まった私たちだったら
きっとやれる!!!(笑)
実はちょっとだけ不安だったの…
さすがに3ケタ越えは経験した事ないし
アイツら叩いても叩いても立ち上がるから…
私もちょっと根つめて練習しないと…
あっ、あとね、今日収穫もあったのよ!
ダイスケ、まだまだ本調子じゃないわ!
レイジくんの言う通り。
右肩の方がまだもう少しかかるわ…
ねっ!ケンゴ??」


「ああ、ミカちゃんが身体張って得た
情報だよ(笑)
ミカちゃんがあそこでアイリの変わりに
叩かれて無かったらダイスケは俺らの前でぶん殴ってる姿なんか見せなかった
ハズだよ。
いつもの半分くらいしかパンチに重さが無かった。
まだ最低でも2週間はかかるな……」



「そうなの?私でも役にたてたの?」


「うん。すんごく(笑)
でも、もうあんな事はしなくて大丈夫!
あれは私のミス。
私の判断ミスだから私がやられて
当たり前の場面だった…
それに私は身体は小さいかもしれないけどさ、オムツ取れたくらいから
竹刀振ってたのよ?
あんなの何千回と背中に受けてるんだからヘッチャラよ(笑)
とにかくミカは早くその背中を
治して稽古に戻らないとね…
さすがにこの人数で100人以上相手に
するって事は
ミカは自分の身を守るために
もう少し腕を上げないといけないわ。
ミカはもう充分そこら辺の女の子よりは
竹刀もってれば強いわよ(笑)
あともう一踏ん張りで男も倒せるようになるからねっ(笑)
大勢を相手にする場合は
力の無いモノは特にこういうものに
頼らないといけないのよね…
でも、これさえあれば何人いたって
ヘッチャラって思ったら心強いと思わない?だからミカ頑張ろうね?!」



「うん。頑張る!!!
私、今ほど強くなりたいって
思った事はない。
本当はね、今日とても怖かったの。
でもね、アイリやケンゴくんが
私のためにあんな大勢の人たちを
凄い勢いで倒してる所を見たら
守られてるだけじゃ嫌だって思ったの。
正直私は有坂くんの事なんてよくわかんないけど…
アイリが工藤に捕まらないように
絶対に守るからっ!!」


と、ミカが力強く宣言した。


そうだなっ!
有坂なんかどうだっていいよな(笑)


そのどうだっていい有坂に
俺は言いたいことたくさん
あんだけどな(笑)


まぁ、まずはこの前の傷を
しっかり治してきやがれ


全力のお前を全力でぶっ叩く!!


そして俺のミカにちょっかいを
かけた事を一生後悔させてやるぜ!!


「レイジ…
お前、言葉には出てないけど
なにが言いたいか丸わかりだぞ。
そうだな、後悔させてやれ(笑)
ミカちゃんは有坂なんか
眼中に無いって言ってやんな(笑)」


え?


「えっ?ライタ、なんでわかんの??」



「「「わかるわっ!!さっきから
ずっと気にしてるじゃん」」」


と、3人組に同時に突っ込まれた…


んだよっ!気にするよ…普通は…(笑)