前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー

その時、急に紗江さんがテーブルを
バンッて叩いて立ち上がると


「はぁっ?!ナニイッテンノ?!!
私はミカちゃんの事良く言ってもいいけど、ユウはダメでしょうがっ!!
殺されたいの!!?!」


「ああああ、ごめんごめん!!
一般的に見てという話だよ!!
紗江は紗江の魅力があるし…
なっ!?みんなもそう思うだろ?!」


ユウタロウが慌てて俺らに
同意を求めてきて


「ああ!紗江さんは美人だし
色気ムンムンで
ユウタロウが羨ましいよ!!
なっ!トシヤ!!」


「へっ?!俺はミカ先輩……
ああ、うんうん!!
紗江さんだって凄く美人だと思います!
これは嘘なしです(笑)
俺は嘘はつきません!!
なっ!レイジ??!」


えーっ!!


俺に振るなよっ!


紗江さんめっちゃ怒ってるジャン!


「ああ、でも俺はミカしか可愛いと
思えないから…」


「「「レイジっ!!!!」」」


「えっ?!ああ、ミカしか……
あっ、いや!紗江さんも凄く素敵な
人だと思いますよ?
ユウタロウには勿体無いくらいです!」


すると、紗江さんの機嫌が治ったのか
ニッコリ笑うと


「そうかなぁ?
私自分ではそんな色気ムンムン振りまいてるつもりはないんだけどね…(笑)
まぁ、でもユウは私の事が好きなんだから許すわ!」


と言ってユウタロウの腕に絡み付くと


「当たり前だろ!
心に決めた女は紗江だけだって」


ユウタロウが紗江さんの肩を抱き寄せると


「うふふ(笑)わかってる(笑)」


更にユウタロウに密着した紗江さん


それを見た俺ら3人はやっと肩の力が抜けた


「「「はぁ…」」」


とりあえず、紗江さんの気は治まったみたいだな…


良かった良かった。


こんな落ち着いた店で暴れ出したら
たまらんからな(笑)



トシヤとライタもホッと胸を撫で下ろしていた(笑)



その時


カランカランという音とともに


店の扉が開くとミカが顔を覗かせて


天使のような笑顔でニッコリ笑うと



「レイジ…おまたせっ(笑)」


と言って入ってきた。


はぁ、良かった…


ミカ〜!


やっぱ俺の天使はミカだけだ。


カワイイって思うのも


抱きたいって思うのも


胸が熱くなってドキドキするのも


顔を見ただけで温かい気持ちになるのも


側にいるだけでホッと出来て


側にいないと不安になるのも。


ミカでしか感じない……