前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー

「レイジ…あそこ行こう…
珈琲飲みたいし(笑)
ただし、みんな一緒だとマズイから
私達はテッタくんが来るのを待って
ケンゴくん連れて後から行く…」


ミカが咄嗟に頭を回転させて
俺の髪に手を伸ばすと耳元で囁くように
言った。


さすが、ミカ!
恋愛に関しては落第点だけど
頭の回転は最高(笑)


いい場所だ…


「レイジ!!取れたよ!!(笑)」


どうやら頭にゴミかなんかがついてて
取るふりをしていたみたいだ(笑)


ニッコリ笑うミカの顔
ヤバイなぁ〜
可愛すぎる!!


ミカの髪を優しく撫でて


「おっ!サンキュ〜(笑)」


と、言うと


キャー


山田くんが笑った


王子様〜!


素敵ー!


咄嗟に俺らの金魚のフンみたいに
くっついて歩いてくる女どもが
ギャーギャー騒ぎ出したので


俺らは一足先に学食を出ようとしたんだけど、なぜか俺が笑うと女たちは
どこまでもついて来ようとするんだ。


するとユウタロウの腕に腕を絡ませて歩いてた紗江さんがユウタロウから離れると凄い形相で女たちを睨み



「てめぇらっ‼︎‼︎喧嘩売ってんのか?!
どこまでついてくる気だぁ!!!
やる気のある奴は纏めてかかってきな!
私がぶっ殺してやるわっ!!!!」


と、言って落ちてた空き缶をおもいっきり壁に投げつけて威嚇すると


女たちはビビって一目散に逃げて行った


「紗江さん…相変わらずだな…」

「この前バーで俺らが女に絡まれて
散々だった時なんか酒を頭から引っ掛けてたぞ…」


「ミカにも…あれくらいやれるように
教育してくんねぇかな…」


「「それはやめて!!(笑)」」


「スゲぇだろ?紗江…
喧嘩になったらまじヤバイかんね!
そこら辺のヤンキーなんか目じゃないほどに強いんだけど…女の子だしさ…
手なんか出せるわけないじゃん。
俺いつも土下座して謝るしかないんだよね……」


「「「…………………」」」


ユウタロウの呟きに言葉を返せない俺たちは同情の眼差しで返すと


紗江さんは振り返ってニッコリ笑うと


「さて、どこに行くのかな?(笑)」


と言って、普通の男なら簡単に落ちるようキレイな顔でニッコリ笑うと
ユウタロウの腕にまた絡みついた…


ユウタロウ……
確かに紗江さんは美人でセクシーで
性格も竹を割ったような感じで
良い人だけど…


それはそれで苦労も多いんだな…(笑)