舞さんはひとしきり話すと


「さて、外で陸人を待たせてるから
私は行くわね!
あんまり待たせてると、ミカちゃんに会いたくて入ってきちゃうから(笑)
まぁ、どうしても戦力たりなかったら
私も手を貸すわ!
私はもう刑事じゃないんだから(笑)」


と、言うと舞さんは慌ただしく帰って行った。


舞さんは、沈んでた私たちの心を
引き上げて行ってくれたみたい。


みんな舞さんが来る前と帰った後の顔は全く違ってた


やる気になっていた。


もちろん私も。


私はみんなに守ってもらうようなお姫様では無かったはず。
雑草のように強くて、リンカをずっと
守ってきたんだもの。


私は喧嘩は出来ないけど
いざとなったら盾になってでも
レイジを守るんだから!


そしたら有坂くんも助かるもんね。


でも…できれば……


「ねぇ、みんな…今の私に有坂くんに
出来る事ってあるかな??」


「なんだよっ?!ミカ!!
有坂に同情してるのかっ??
アイツは、俺のミカの事を!!
自分のモノ呼ばわりしてる
不届きものだぞっ!!
ただでさえ、ムカッ腹たってるのに
変な事考えるなよっ!!
俺はこの気持ちを力に変えて
あいつをぶっとばしてやる!!
そして、きっぱりミカを諦めさせて
ミカをお姫様呼ばわりしたことを
膝間づいて謝らせてやるわっ!!」


レイジ、何を言ってるの??


有坂くんがいつそんな事言ったっけ??


「礼二…まだ気にしてたのか…(笑)」


と、ケンゴくんが言うと


「あったりめぇよっ!!
絶対に許さんっ!!
そして、こっちの世界に意地でも引き戻してやるよ。」


レイジはやっぱり優しいね(笑)


そして熱い男だよ!


「レイジくん…ありがとう。」


「アイリちゃん
ミカの事頼んだよ(笑)ビシバシと
鍛えてやってね!」


「もちろんよっ!!
ミカ、私は厳しいわよっ(笑)明日から
おじいちゃんの所で特訓ねっ!!
ミカが今ダイスケに出来る事はないわ。
あいつらに監禁されたり拉致られたり
なんてしたら絶対にダメだからね!
学校内では私から離れないこと。
私がいない時はテッタやケンゴのどちらかといること。わかった??」


アイリ…うん、わかったよ!!


私はみんなみたいに強くないから
言われた事をしっかり守らないとね!


「うん!わかった!!
私、絶対に3人から離れない!
それと、剣道も頑張る!!
私は弱っちいのに
その上人質なんかにされたら
それこそみんなの足を引っ張っちゃうからね!」


「学校の外では俺から何があっても
離れるなよ…
ミカは俺の!!お姫様なんだから」


と言って、レイジが私を抱き締めて
スリスリすると


「「「レイジ…
お前独占欲はんぱじゃねぇな…」」」


と、トシヤくん達が呆れて言うと


「だって!
俺のだもん…誰にも渡さないっ!!」


と、言ってレイジは抱き締める力を
ギュッと強めた。


アイリとテッタくんは
赤くなってボーッとしてるし…


ケンゴくんや、トシヤくん達は
呆れてる(笑)


こんな子どもみたいな事を言うレイジ
でも、クラクラきちゃうほど
かっこ良くて大好きなんです……