リビングへ入ると
アイリがソファに座り啜り泣いていて
テッタくんが寄り添っていた。


ケンゴくんとトシヤくん達の4人は
テーブルの椅子に腰をかけていて


いつも元気な3人も黙り込んでいた。


私はテッタくんとは逆側の
アイリの横に腰をかけると


「アイリ…辛いよね?
友だちだもんねぇ?」


と、声をかけると私の方を向いて
立ち上がると皆を見回すと


「ミカ…違うの……
ううん、違くないんだけど…違うの。
みんなも聞いて…私ね、不良に成り下がってからの生活は本当に酷かったの。
その時に年上の人と付き合ったんだけど
悪い噂ばかりあるような人でね?
ダイスケには散々言われたんだけど…
その時の私はどうしようもなかったから
悪い噂のある彼が凄く魅力的に見えて
どんどんのめり込んでいったの。
そしたらね、彼は暴力団関係の人で
麻薬の常習者で密売にも関わってて
逮捕歴もある人だったの。
そこまでヤバイなんて知らなくて
付き合いを深めていくうちに
彼のもうひとつの部屋というのに連れて行かれたの…
いつも遊びに行く部屋とは違う部屋に。
そこは彼が麻薬を使う場所だった。
彼が先に注射器で麻薬を注入してる間に怖くなった私はトイレに入るふりして
ダイスケに電話したの…」