前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー

「ライタ、取り巻きの奴らボコッてる時
あいつらどんな感じだった??」


と、俺が尋ねると
3人は顔を合わせて


「それがさ、俺たちからしたら本当
弱いんだよ。あいつらのパンチは軽いし
蹴りも弱いし…スピードもねぇし
ただ、何度殴っても蹴り上げても
立ち上がるんだよ…
戦意が無くなるまでやり続けて
それで俺たちこうなったんだ…」


と言って、それぞれが包帯してる
部分を前に出した。


そして、俺らの中に少しの間
沈黙が起こり


それぞれが考えこんでいると


「あいつらがどうであれ、そんな所に
絶対ミカ先輩を渡しちゃダメだ…
それに、今こそレイジへの借りを返す時だって、俺はとっくに覚悟決めてるし
レイジ!俺はやる」


「ああ、もちろん俺もあったり前だ!
それにもうこれはお前だけの問題じゃ
ない。有坂の取り巻きの中に昔の俺の
ダチもいるらしいんだ…
すっかり荒んじまったらしくて
ぶっ飛ばして目を覚まさせてやろうと
思ってたけど、こういうことなら
なんとかしてやめさせねぇと…」



トシヤとライタの言葉を聞いて
頷くと


「ユウタロウ…お前はいいのか??
彼女もいるのに…
とんでもないのと関わっちまった。
俺は麻薬とかそんなん興味ねぇ
勝手にやってろ!って感じだ。
ミカを守れればそれでいい。
命だって惜しくない。
今ならまだ抜けれる…」



「なに言ってんだ!そんな事
紗江に言ってみ?知ってんだろ?
あいつは元レディースの総長だぞ!
それこそぶっ飛ばされるわ(笑)
ミカちゃんは俺たちで守る。
久しぶりに大暴れできると思ったら
ワクワクするぜ!
一気に片付けて警察へ付きだそうぜ!」


俺たちの意見が一致した所で
健夫君が口を開いた



「よしっ!乗りかかった船だ俺も
出来る限り協力するぜ。俺もお前たち
に混じって、ミカに何かしようとする奴
をギッタギタにしてやりたい所だけど
さすがに、そこまでの人数ぶん殴っちまうと拳が傷ついてしばらくの間メス握れなくなっちまうかんな…
お前たちには俺の兄貴を相談役につけよう。さっき呼んでおいたからもうすぐ
自宅の方に来るだろう。
ちなみに兄貴はミカが小さい頃良くお風呂に入れてやったりと、それはそれは可愛がっていたんだ(笑)
なんだ?礼二その顔は…(笑)
よし、上に上がるぞ。
ミカもこのことを知らないといけない。
知ってるのと知らないのでは
全然違うからな…」


健夫君の兄貴とお風呂???
なんだよそれっ!聞いてねぇぞミカ。