前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー

詰め寄ってきた女たちに一瞬怯んだ
ミカ……


ほら、やっぱ!


こんな可愛い子ちゃんにはこの女の
大群は荷が重いって…


俺はミカの腕を引こうとしたら


ミカは振り返って首を横に振った


そして俺ら4人の前で手を横に広げると


「今日はどうかお引き取りを……
これから行かなきゃならない所があるので…あなた達の相手をしてるヒマはありませんっ!!」


と、珍しく女たちにたいして
強気に出たミカ…


女の集団がガヤガヤし始めて


「てか、あんた何様??
ちょっとカワイイからって調子に乗ってんじゃないわよっ!!」


と言って1人の女が前に出てくると
ミカに詰め寄って
ミカの頬をおもいっきり引っ叩いた



一歩も下がる事をしないミカは
モロにビンタを受けてしまった


「てめぇっ!!なにしてんだよっ!」


あったまきたっ!!
俺のミカになにしてくれてんのっ!!
女だからって、俺は容赦しねぇぞ!!



「レイジ‼︎‼︎黙ってて……大丈夫だから。
すみません!確かに調子に乗ってるかも
しれません。でも、私も譲れないの。
今日だけは……」


とミカが唇を噛みながら頭を下げた


すると


「橘さんがそう言うなら仕方ないわ!
私は山田くんと橘さんがいる時は邪魔はしないって決めてるから…」


「私も!!」


「橘さん、大丈夫??
綺麗な顔に傷が……」


「てか、橘さん叩いたのダレ??」



「私は橘さんのファンでもあるから
橘さんがそう言うなら従うわ」



「橘さんがそんな言い方してるの
聞いたことないもの。何か理由が
あるのよ…」



「痛そう…かわいい顔から血がでてる
かわいそう!!」



次々とミカを支持する
声が上がり始めた。


ミカはお人好しだから無意識に
人助けをしまくってて



そういえば…
俺の自称ファンクラブの
一部のアクの強い女たちを味方につけてたんだった(笑)



そいつらが次々と他の女たちを
抑えはじめた


「橘さん
山田くん達を連れて行って??
それと、この前はありがとう。
お礼言うの遅くなってごめんなさい」


と1人の女が言うと


「ああ、この前の??大丈夫だった?
こちらこそ、ありがとう!!
あなたの気持ちを踏みにじるような事
して、本当にごめんなさいね…
近々、お礼させてね!!では、連れて行かせてもらいます(笑)」


と言って、ミカはその女に笑いかけると
その女はミカの笑顔で顔を真っ赤にしていた…


まぁな、俺のミカの笑顔は誰が見ても
吸い込まれそうな程に可愛いからな。