「かっこいい…」
無意識にそう言っていた。
その人は1-1…と書かれたイスに座り後ろにいる人と話していた。
「1-1…?同じクラス…?」
そうその人はあんりと同じクラスだった。

入学式終了後…クラスで自己紹介をした。クラス分けは１．２．３組は学力も家柄も関係ないらしい…だからクラスを見回せば２つの種類に分かれる。金持ちだろうと思われる人。もちろんあんりもその１人。
他は中流階級の人だろう

ガタッ 立ち上がった人は褐色の肌に茶色がかった黒髪のかっこいい人… あの人…朝見かけた人…?

「小早川竜哉です。サッカー部員。ちなみに小早川財閥の後継ぎです。」
小早川財閥って世界でもトップの大財閥｡そして確かお父様の幼なじみの方が会長だったはず…お父様に聞いたら彼のこと何か分かるかしら…？

「小瀬谷さん…小瀬谷さん?」次は私の番？考え事してたから何も聞いていなかった…

「小瀬谷あんりです。これからよろしくお願いします」挨拶なんて慣れているから焦っていても笑顔でスラスラと言えた。
「綺麗な子」｢小瀬谷グループのお嬢様じゃない？！｣そんな声が沢山聞こえて来た…そんな中 「小瀬谷さんって小瀬谷グループの仔だよな？」

声の主を見ると小早川君がこちらを見ていた…その途端顔が真っ赤になったのが自分でも分かった｡否定することもできず｢…そうです」と言うしかなかった｡