黒蝶-闇の中の少女-

机と椅子を持ってこっちに向かってくる姿が見える

黒澤って私のことだってわかったみたいだ。


少し乱暴に机と椅子を置いて

私に

「よろしく、黒澤さん」

そう言って目が隠れるくらい長い前髪を

少し整えて顔をのぞかせた。

その瞬間、私は時間が止まったような気がした

だって、この人は、この人は

「さ…くら…?」

「ああ、覚えててくれたんだ、俺は優月のその
髪の色でわかったよ?綺麗な黒に少しだけ混ざった茶髪、」

そう言って微笑んで私の髪をひと束

手に取り、触る

「やめて。」

悪寒が走った。

「そんな無感情じゃ、嫌われるよ?優月」

終始ニコニコしてるこいつも気持ち悪い。

こいつは『水城 咲良-ミズキ サクラ-』

黒蝶のもと、幹部だ

もとって言っても、渋谷さんみたいに違う代の人じゃなくて

こいつは黒蝶を裏切り、別の組に行った。

そしてこいつは私の元彼だ。