冷酷男子の溺愛




まさか彼がそこまで考えてくれてたなんて思ってもいなかったから。



「───なんかされたら俺にちゃんと言うこと」


「……」


「わかったか?」


「ーーうん」


なんか少し過保護な気もするけど、素直に嬉しかった。



ーー



「「───知奈っ!!」」


学校に着くと、ナミとゆっちゃんか血相を変えて駆け寄ってきた。



そしてそっと、頬のあざに手を添えて


「ごめんね、そばにいなくて」

「……ごめん」


二人は何にも悪くないのに、必死になって謝ってくるもんだから

少しだけ鼻の奥がツンとした。





「ーー大丈夫、だよ」


「もう、絶対に知奈のそばから離れないから」



たとえ、トイレでもだよというナミに思わず笑っちゃったけど


わたしには頼りがいのある友達がいるんだなあと思えて心が温かくなった。