冷酷男子の溺愛




「……ゆ、由美子ちゃん、これは一体」


わけのわからない状況に、頭がついていかない。

ナミは?ゆっちゃんは?

普段はいつも3人で過ごしているから、ふたりのそばから離れるのなんて初めてで

何だか少し不安になり、額に汗が滲んだ。


「……だから、瀬戸内くんの歓迎会だって言ってるじゃない」


は?本人がいないのに?

言ってることと、やってることが何だかズレている気がして

少しだけ顔を歪めた。


すると、由美子ちゃんが

「知奈にどうしても会わせたい人がいたのよ」

と、ボソッと呟いた。


ーーだけど、君の言葉なんて入ってこない。






ーー



それから、どのくらいの時間が経過しただろうか。


まずは男子ふたりが自己紹介をし、それからケバ子’s、わたしと順番に行った。


その後はとにかくケバ子’sが歌って踊り男子たちも盛り上がったりしていた。


わたしはなんのためにここにいるのか、わからなかった。