お世辞なんか言わないと決めた日
物理の授業を終える頃には、彼女たちの香水でHPが激減していた。
だけど、わたしが瀕死状態だっていうのに、ケバ子’sは容赦ない。
「そうだ、知奈、瀬戸内くんの歓迎会しなきゃね」
わたしのこと、ついさっきまで邪険に扱ってたくせに
今ではもう親友みたいな雰囲気を漂わせてる。
やっぱりさすがだ、ケバ子’s
伊達にアイドルやってない。
人の懐に潜り込むのが上手すぎる。
「ね、だからさ、知奈から瀬戸内くんに言っといてくれる?」
「えっ」
なんでわたしが誘わなくちゃいけないのかわからない。
でもそりゃそうか、自分たちで言っても断られちゃうのは目に見えてるし……
と思ってたけど、彼女たちの答えはそうではなかった。
「だってきっと、私たちが誘ったら、瀬戸内くんも緊張しちゃうかなって」
しないよ。
普段ツッコミなんかしないけど、そう言わずにはいられなかった。
瀬戸内くんが転校してきた初日、冷え切ったような目で
まるで汚物をみるような目で

