悠との一件があってから、瀬戸内くんとはよく話をするようになった。
だから、なんの警戒心を抱かずに
家と同じように学校でも話をしてしまったんだ。
わたしは本当に浅はかだから
この人は普通の男子とは違い、群を抜いて容姿が整っていること
そして、女子は彼と話す機会をうかがっていることなんて
ーーすっかり忘れていた
ガラッとドアを開けると、クラス中の人が注目する。
「────」
突き刺さる視線。
注目されることが苦手なわたしは
少しうつむいた。
だけど、しばらくして顔を上げると、運悪くケバ子’sと目があってしまった。
一歩、また一歩と歩み寄ってくるケバ子’s
つけまが怖い。マスカラが怖い。
「───ちょっと」
腕を組みながら、ケバ子’sの絶対リーダー由美子が口を開いた。

