冷酷男子の溺愛



ーー


中に入ると、間接照明で、なんだか落ち着いている雰囲気のお店だった。


席に座り、メニューを開く。

・エスプレッソ
・カフェモカ
・カフェラテ
・キャラメルマキアート
・抹茶ラテ


……うわあ、ナルホドね。

いっぱいあるなあと感心しつつ、まだ飲めるものがない

と、少し気分も落ちた頃


・100%オレンジジュース
・100%グレープフルーツジュース


が目についた。




「……あ、オレンジジュース」


なんだ、なんだ。

コーヒーしか売ってないと思ってこりゃ水確定だな、と思ってたけど

……救われた!


ちゃんとあるじゃん、とニコニコしてメニューを広げ物色していると……


「とりあえずメニュー置いて」

「え」



急に彼の声が変わった。

真面目な態度になるもんだから、少しだけ構えてしまう。



「これから先、何を見ても騒がないで欲しいんだけど」


「……え、なに?どうしたの?

普通騒ぐわけないよ、外で」


「ならいい」





彼はそういうと、自分とわたしの飲み物を持ってきてくれた。