*** わたしは彼のことを、冷酷で、冷淡で、最低な人だと思っていた。 すぐに真顔で暴言吐くし、学校じゃあまず誰かしらを睨んでいるし、言い方もキツイし、心臓えぐってくるし。 とんでもなく、性悪だと思ってた。 「……俺、本当は昔から、人なんて信じる意味が、わからなかったんだ。 どうせ最後には裏切られるんだから、関係を築く意味なんてないってずっとそう思って生きてきたから」 「……」 だけど、そんなのはただの上っ面に過ぎなくて。 本当は嫌になるくらい優しい人だってことをわたしは、知ってる。